<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><rss xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/" xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom" version="2.0" xmlns:itunes="http://www.itunes.com/dtds/podcast-1.0.dtd"><channel><title><![CDATA[エンタメビジネス実況中継]]></title><description><![CDATA[エンタメ業界で15年、漫画・アニメ・ゲーム・キャラクターIPの新規事業を立ち上げてきた朝日けけが、いまそこで起きているビジネスの動きを毎回1つピックアップ。ひとりで、ときにはゲストとともに30分語り続けます。分析でも解説でもない、「実況中継」です。 <br/><br/><a href="https://asahikeke.substack.com?utm_medium=podcast">asahikeke.substack.com</a>]]></description><link>https://asahikeke.substack.com/podcast</link><generator>Substack</generator><lastBuildDate>Sun, 14 Jun 2026 18:38:59 GMT</lastBuildDate><atom:link href="https://api.substack.com/feed/podcast/8886174.rss" rel="self" type="application/rss+xml"/><author><![CDATA[朝日けけ。]]></author><copyright><![CDATA[朝日けけ。]]></copyright><language><![CDATA[ja]]></language><webMaster><![CDATA[asahikeke@substack.com]]></webMaster><itunes:new-feed-url>https://api.substack.com/feed/podcast/8886174.rss</itunes:new-feed-url><itunes:author>朝日けけ。</itunes:author><itunes:subtitle>業界15年のプロデューサーが、ひとりでAI起業に挑む過程をリアルタイムで実況。漫画・アニメ・ゲーム・キャラクター・音楽・AIを横断して、エンタメ×ビジネスの構造を解剖していきます。失敗も発見も、全部。</itunes:subtitle><itunes:type>episodic</itunes:type><itunes:owner><itunes:name>朝日けけ。</itunes:name><itunes:email>asahikeke@substack.com</itunes:email></itunes:owner><itunes:explicit>No</itunes:explicit><itunes:category text="Business"/><itunes:category text="Technology"/><itunes:image href="https://substackcdn.com/feed/podcast/8886174/dc8bded13c04da9496ef5eabcae79183.jpg"/><item><title><![CDATA[天才は、飼いならせない。]]></title><description><![CDATA[<p>KADOKAWAが面白いことをやろうとしています。若いアニメーターを社員として採用して、自前で育てる。バラバラだった<a target="_blank" href="https://group.kadokawa.co.jp/information/news_release/2026033101.html">グループのアニメ制作会社5社を、この秋、一つのオフィスに集める</a>。およそ400人を、一拠点に。外注に頼らず、創る力を会社の中に抱え込もうという構想です。</p><p>一方で、筆頭株主になった香港系のアクティビストファンド、Oasis Management、いわゆる物言う株主は別のことを迫っています。フロム・ソフトウェアという世界最強のゲームスタジオを抱えているなら、その作品を自分で世界に売って、利益を取り込め、と。※<a target="_blank" href="https://asahikeke.substack.com/p/kadokawa">前記事で話してます。</a></p><p>攻める株主と、守るCEO。立場は正反対です。でも、二人が信じている前提は、じつは同じなんですよね。それは「会社のものにできる」。と。</p><p>わたしは、ここに引っ掛かりを感じているんです。本当にそうなのか。すごい作品やゲームを生み出す才能あるクリエイターたちや、天才たちは、ずっと会社のものにできるのか。</p><p>結論から言うと、わたしは「できないことのほうが多いな」と思っています。この記事は、なぜできないのか。そして、それでもエンタメの巨人たちが、この「できないこと」に何度も挑んでしまうのはなぜか。かつてエンタメ現場にいた視点で、解いていきます。</p><p><p>このsubstackでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについてビジネスとプロデューサー視点で発信しております。すこしでもこういった話題に興味があれば、ぜひ無料購読をよろしくお願いします。</p></p><p></p><p><strong>そもそも、IPは「作れない」</strong></p><p>前に<a target="_blank" href="https://asahikeke.substack.com/p/ip-a40">「IPをつくる方法は、世界に三つしかない」</a>という記事を書きました。わたしはIPを「長い時間に耐えられる、人を熱狂させるもの」と定義しています。その生まれ方は、①個人の狂気から生まれる、②新しいメディアの波でトップを取る、③武器を持つ企業が、すでに強いIPを獲得して増幅する——この三つしかない。Fateもちいかわも、たった一人で作られたStardew Valleyも、たどればこのどれかです。</p><p>この記事で、わたしが一番言いたかったのは、これでした。</p><p>IPは、設計できない。</p><p>個人の熱狂から、ぽろっと生まれてしまう。会社にできるのは、生まれたあとに「育てて、増幅する仕組み」を用意することだけ。種そのものは、計算からは出てこないんです。</p><p>これは、創る力という”資源”の、かなり厄介な性質を言い当てています。創る力は、お金を積んでも、組織を大きくしても、まっすぐには増えない。むしろ、抱え込もうとすると逃げていく。なぜか。</p><p><strong>会社の論理と、創る論理は、真逆</strong></p><p>別の記事で<a target="_blank" href="https://asahikeke.substack.com/p/ip">「大企業がIPを作れない本当の理由」</a>も書きました。乱暴にまとめると、こうです。</p><p>会社という仕組みは、安定した成長と、短期の利益と、再現性をコントロールするためにできています。一方で、IPの卵は、ことごとくその逆。再現性はないし、最初は赤字だし、いつ当たるかも読めない。10年、20年という時間軸で、やっと一つ育つかどうか、の世界です。</p><p>わたしの肌感覚だと、100本やって30本が及第点、10本がヒット、1本がIPの卵として10年続く可能性がある、くらい。この「100本の束」と「10年の時間」を、決裁権のない担当者が役員会に通し続けるのは、まず無理なんですよね。</p><p>すると、何が起きるか。「失敗しないように」「基準を超えたら続行、超えなきゃ撤退」という管理が始まる。創り手を守るはずだった温室が、いつのまにか戦場に変わる。そして戦場では、外さないための”それっぽい何か”しか生まれません。</p><p>創る力は、管理した瞬間に痩せる。これは精神論ではなく、会社とIPの設計思想が、そもそも逆を向いている、という構造の話なんです。</p><p><strong>そして、才能は「統合」できない</strong></p><p>ここまでは、わたしが現場で見てきた、創られるもの側の話です。今回、それを”創る人”の側から裏打ちする声に出会いました。ずんだもんの発案者としても知られる柳さんが、Xでこう指摘していました。</p><p>あくまで一人の見解ですが、芯を食っていると思うんです。社員化して囲い込むほど、腕のいい作り手はプロデューサーごと連れ立って外に出ていく。待遇を上げて抱えた大手は、固定費の軽い小さなスタジオに価格で負ける。——つまり、創る才能というのは、もともと一つの会社の壁の中に閉じ込めておけるようには、できていないんですよね。腕の立つ人ほど、一社に縛られるより、複数の現場を渡り歩いたほうが食えるし、伸びるからです。</p><p>さっきの「IPは設計できない」と、きれいに表裏なんですよね。創られるもの（IP）も、創る人（才能）も、どちらも組織に所有されることを拒む。中身の話と、人の話。両側から、同じ結論が出てくる。</p><p><strong>唯一うまくいくのは、「所有」ではなく「目利きと増幅」</strong></p><p>じゃあ、会社は創る力に、手も足も出ないのか。そうではありません。</p><p>100年かけて、これを解いた存在がいます。日本の大手出版社です。</p><p>集英社も講談社も、漫画家を社員にしてONE PIECEを「製造」したわけじゃない。彼らがやったのは、持ち込みやオーディションで個人の狂気を”見つける”こと。連載というメディアの波に”乗せる”こと。そしてアニメ化やグッズで”増幅する”こと。所有ではなく、目利きと増幅の仕組みを設計したんです。</p><p>作家は、社員じゃない。でも、デビューすれば原稿料が出て、当たれば本が売れて、外れても次の連載を目指したり、その間はアシスタントに入ることもできる。アシスタントは連載作家の近くで学べもする。つまり居場所がある。</p><p>書くと改めてすごくすごく良い環境ですよね。この「入りやすくて、居続けられる温室」があるから、日本から作家が生まれ続ける。</p><p>ポイントは、会社が握っていたのが「才能そのもの」ではなく、<strong>「才能が育つ温室と、育ったあとの増幅装置」</strong>だった、ということです。掘る人を所有するのではなく、掘った鉱脈を増幅する武器を持つ。強い会社は、いつもこっち側にいます。</p><p><strong>いちばん難しい側</strong></p><p>ここで、冒頭に戻ります。</p><p>KADOKAWAがいまやろうとしているアニメーターの社員化と5社統合は、構造の上では、最も難しい側に踏み込む動きです。所有できないはずの才能を、固定費で抱え込む。痩せやすいものを、まとめて一拠点に集める。</p><p>もちろん、人手不足のアニメ業界で、若い才能に安定した居場所をつくること自体は、立派な志だと思います。そこは否定しません。ただ、それが「創る力を会社の資産として囲い込む」方向に振れた瞬間、温室は戦場に変わりやすい。出版で、KADOKAWA自身が一度通った道です。</p><p>物言う株主の「自分で売って取り分を取り込め」は、増幅装置の話だから、原理的には正しい。でもCEOの「自分で創って人材を抱え込め」は、所有できないものを所有しようとする話。同じ”内製化”でも、勝ち筋と、いばらの道がまざっているんですよね。</p><p><strong>天才たちはどこにいるのか</strong></p><p>ここまでで、究極に言うと、会社は才能をずっと所有できない、という話をしてきました。では、その所有できない才能は、いったいどこで暴れているのか。</p><p>おもしろいことに、いつも”半分だけ外”にいるんですよね。</p><p>フロム・ソフトは、KADOKAWAの傘下でありながら、開発の中身には強い独立性を保っています。ジブリの全盛期は、宮崎駿という一人の作家性が、そのまま会社の形をしていました。ONE PIECEも鬼滅の刃も、出発点は編集部に持ち込まれた一人の原稿です。最強のIPは、巨大資本のど真ん中ではなく、資本とゆるくつながった”自治区”のような場所から生まれている。</p><p>つまり、強いプロデュースとは、才能を組織の中心にがっちり組み込むことではないんです。むしろ、才能が暴れられる余白を残したまま、その周りに増幅装置だけを用意すること。所有しようとすると逃げる。手放しすぎると拾えない。この絶妙な”半分外”の距離感をデザインできる会社だけが、最強のクリエイティブと、長く付き合えるんだと思います。</p><p>※実はここを上手くやってる会社があるんですが、長くなのでそれは次の機会に。</p><p><strong>所有ではなく、付き合い方の問題</strong></p><p>まとめていきましょう。</p><p>IPは設計できないし、才能は統合できない。創られるものも、創る人も、組織に所有されることを構造的に拒むからです。会社にできるのは、所有することではなく、才能が暴れられる温室と、暴れた成果を世界に届ける増幅装置を、どれだけうまく用意できるか。突き詰めると、それだけなんですよね。</p><p>KADOKAWAは、出版で一度、それを誰よりもうまくやった会社です。作家を社員にせず、温室と流通だけを握って、100年分のIPを世に送り出してきた。だからこそ、いまアニメーターの社員化と5社統合に賭けているのは、自分の最強の歴史に、自分で逆らっているようにも見えるんです。</p><p>握るべきは、才能そのものではなく、才能が次の『とんでもない作品』を掘り当てるまでの温室のほうだと思います。</p><p>「KADOKAWAとフロムの持ち方の話」も、土台にした「IPをつくる方法は、世界に三つしかない」「大企業がIPを作れない本当の理由」も、あわせて読むと、この構造はもっと立体的に見えてきますので、あわせてどうぞ。</p><p><p>このsubstackでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについてビジネスとプロデューサー視点で発信しております。すこしでもこういった話題に興味があれば、ぜひ無料購読をよろしくお願いします。</p></p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a 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Valleyも、すべてこの三つのどれかから生まれています。わたしが知る限り、例外はほぼ存在しません。</p><p>この結論にたどり着いたのは、ここ半年で複数社から「IPを作りたい」という同じ相談を受けたことがきっかけでした。業種も規模もバラバラなのに、みんなが同じところでつまずいている。2024年までエンタメ企業の事業統括としてIPビジネスに関わってきた経験と照らし合わせると、世の中のIPの生まれ方は、この三つのパターンにきれいに収束します。</p><p>ただ本題に入る前に、ひとつだけ揃えておきたいことがあります。「IP」という言葉の定義です。ほとんどの方がつまずくのは「作り方」以前の話で、「そもそもIPって何なのか」がぼんやりしたまま「作りたい」と言っているんですよね。「おいしい料理を作りたい」と言いながら「おいしい」の定義がない状態に近い</p><p>わたしの言う、IPの定義はこれです。</p><p><strong>「長い時間に耐えられる、人を熱狂させるもの」</strong></p><p>名前を聞いただけで胸が動くもの。10年経っても、20年経っても、誰かの人生に引っかかり続けるもの。</p><p>この定義を前提に、三つのパターンを順番に見ていきます。</p><p>ここから先、それぞれのパターンがなぜ機能するのか、どんな構造になっているのか、そしてわたしがエンタメ企業で複数の事業に関わった中で見てきた「うまくいく理由と、うまくいかない理由」を具体的に書いていきます。</p><p><p>このsubstackでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについてビジネスとプロデューサー視点で発信しております。すこしでもこういった話題に興味があれば、ぜひ無料購読をよろしくお願いします。</p></p><p><strong>パターン1：個人の狂気から生まれる</strong></p><p>最も破壊力があって、最も再現性がない。そして──世界で一番強いIPの、ほぼすべてがここから生まれています。</p><p>熱狂。こだわり。偏愛。狂気。</p><p>形容はなんでもいいのですが、要するに「人から理解されなくても続けてしまう何か」から生まれるIPのことです。</p><p>いくつか事例を挙げてみます。</p><p><strong>Fate</strong>（＝TYPE-MOONの看板IP）は、同人ゲームから始まっています。奈須きのこさんが中高生の頃から書き溜めていた物語が原点で、商業的な計算は最初ゼロでした。それが今や世界累計収益1兆円を超えるフランチャイズになりました。FGO単体でも歴代モバイルゲームの売上トップクラスです。</p><p><strong>ちいかわ</strong>。ナガノさんがTwitter(当時)に投稿していた漫画から始まって、経済圏は累計3,822億円(2021-2025年)。SNS漫画から日本を代表するキャラクターIPになりました。</p><p><strong>進撃の巨人</strong>。諫山創さんは週刊少年ジャンプに持ち込んで落選しています。それでも描き続けて、累計発行部数1.4億部。「ジャンプに落ちた」という事実が、むしろこのIPの生命力を証明しています。</p><p>最近だとインディーゲームの勢いがすさまじい。『8番出口』は200万本を突破して映画化まで決まりました。Stardew Valleyに至っては、たった1人で開発したゲームが4,100万本。今やSteamの総収益の25%がインディーゲームです。</p><p>なぜインディーゲームが、数百人規模のスタジオを持つ大企業より強いIPを生めるのか。構造的な理由が三つあります。</p><p>第一に、<strong>意思決定が一人で完結する</strong>。企業の場合、企画→稟議→承認→予算確保→人員アサインと、IPが生まれる前に何層ものフィルターがかかりますが、個人開発者にはそれがない。</p><p>第二に、<strong>ランニングコストが桁違いに低い</strong>。大企業のIP開発は月に数千万円が消えていきますが、個人なら自分の生活費だけで回る。つまり「売れなくても続けられる」。</p><p>第三に、<strong>ファンとの距離がゼロ</strong>。Steamのレビュー、Discordのフィードバック、SNSの反応──作り手と受け手の間にフィルターがなく、熱量が直接伝播します。大企業では、ファンの声がクリエイターに届く前にマーケティング部門と法務が間に入る。</p><p>このパターンのIPは、もっとも時間耐久度が高い。</p><p>なぜか。始まりに「誰かの人生」が入っているからです。計算ではなく衝動から生まれている。だからストーリーに嘘がありません。ファンはその嘘のなさを嗅ぎ分けます。</p><p>ただし、ここが残酷なところなんですが、<strong>大企業にはこれができません</strong>。KPIと合理性の世界で「理解されなくても続ける」は許されない。稟議を通す時点で狂気は死にます。</p><p>わたし自身、最近までエンタメ企業の事業統括として、数億円規模の案件が担当者の異動/退社で白紙に戻ったり、社内決裁が通らず稟議で落とされるのを何度も見ました。数年で異動する担当者と、10年かけて育つIP。この時間軸のズレと、合理性で狂気をふるい落とす社内プロセスが、会議室でIPが生まれない構造的な理由です。</p><p><strong>パターン2：新しいメディアの波でトップを取る</strong></p><p>これは企業が唯一チャレンジできるIPの作り方かもしれません。</p><p>新しいメディアやプラットフォームが急成長するタイミングで、狂気的な量と質で参入し、そのメディアの「顔」になるパターンです。</p><p>事例を並べてみます。</p><p>* YouTube黎明期 → HIKAKIN</p><p>* ニコニコ動画 / 初音ミク → ボカロP文化そのものがIPに</p><p>* VTuber → キズナアイ、ホロライブ</p><p>* TikTok → おぱんちゅうさぎ(Z世代人気1位。伊藤忠がアジア展開に動いています)</p><p>* 小説家になろう → 転スラ、無職転生（Web小説プラットフォームが異世界系IPの量産基盤に）</p><p>* Webtoon → 俺だけレベルアップな件（縦読み漫画→アニメ化でグローバルIP化）</p><p>* ポッドキャスト → コテンラジオ（Apple Podcast総合1位。音声メディアの「顔」になりつつある）</p><p>このパターンの本質は、<strong>プラットフォームの成長エネルギーを借りられる</strong>ということです。メディアが伸びている最中は、そこにいるだけでリーチが増える。その波に乗りながらコンテンツの質で天井を突き破っていきます。</p><p>企業がこれをやるなら、必要なのは意思決定の速さと、失敗を許容する文化です。新しいメディアが「来る」と判断してから稟議を通して予算をつけて人をアサインして──とやっている間に、個人クリエイターがもうトップを取っています。</p><p><strong>ホロライブ(カバー株式会社)は、数少ない企業の成功例です</strong>。もともとはVR技術のスタートアップでしたが、キズナアイの登場でVTuber市場の可能性を見て即座にピボット。2023年に東証グロース市場に上場し、時価総額は926億円。VTuberという新しいメディアの波に、企業として最も早く・最も深く賭けた結果です。</p><p>※カバー社の最初のvtuber「ときのそら」の初ライブ動画。</p><p>そしていま、ポッドキャストがこのフェーズに入りつつあります。コテンラジオはApple Podcast総合1位を獲り、累計2億円を調達しました。音声メディアの「顔」は、まだ決まりきっていません。だからこそ、企業も個人のインフルエンサーもクリエイターも、続々とこの領域に参入しています。</p><p>* コテンラジオ → 歴史系Podcastの代名詞。累計2億円調達、法人化</p><p>* オードリーのオールナイトニッポン → テレビタレントがPodcastに進出し、東京ドーム公演を実現</p><p>* OVER THE SUN → ジェーン・スーと堀井美香。ファンコミュニティが自走するIP化の好例</p><p>* ゆる言語学ラジオ → 個人発の教養系。YouTube・Podcastの両軸で100万人規模のリスナー</p><p>* 星野源のオールナイトニッポン → アーティストがラジオ／Podcastで独自のIPを構築※終わっちゃいましたね。</p><p>* Off Topic → テック・カルチャー系。企業メディア発でありながらファンが熱狂する稀有な例</p><p><strong>パターン3：武器を持つ企業が、強いIPを獲得して展開する</strong></p><p>三つ目は、自分でIPを「生む」のではなく、すでに熱狂が証明されたIPを獲得して、自社の強みで拡張するパターンです。</p><p><strong>これは「武器」を持っている企業にしかできません</strong>。裏を返せば、武器を持たずにこのパターンを狙う企業は、ほぼ100%失敗します。</p><p>* バンダイナムコ → ガンダムをはじめとするIPを玩具・ゲームで展開。2025年度通期予想2,300億円</p><p>* サイバーエージェント → ABEMAの配信力でニトロプラスと組む</p><p>* スパイラルキュート → ライセンス設計力で、ちいかわの商品展開を推進</p><p>* ソニーミュージック／アニプレックス → アニメ制作・配信・グッズ流通の垂直統合で、鬼滅の刃・Fate・SPY×FAMILYをグローバル展開</p><p>* KADOKAWA → 出版→アニメ→ゲームのメディアミックス戦略（その元祖）で、RE:ゼロ・オーバーロード等のラノベIPを世界市場へ</p><p>* Hasbro（米）→ 玩具流通×グローバルリテールを武器に、トランスフォーマー・マイリトルポニーを映画・ゲームで多層展開</p><p>共通しているのは、IPそのものを作る力ではなく、<strong>IPを「増幅する武器」を持っている</strong>ということです。</p><p>IPは増幅されることで寿命が延びます。ガンダムが40年以上続いているのは、バンダイが玩具とゲームで世代を超えてタッチポイントを作り続けたからです。ライセンスの取得と展開は、IPの時間耐久度を上げる行為そのものだと考えています。</p><p>ここで重要なのは<strong>順番</strong>です。</p><p>パターン1で種が生まれ、パターン2で広がり、パターン3で増幅される。このシーケンスが崩れた瞬間、IPは死にます。武器を持たない企業がいきなりパターン3から「IPを作りたい」と言うのは、手順が根本から間違っています。</p><p><strong>三つのパターンに共通すること</strong></p><p>ここまで整理して気づくのは、<strong>はじまりはいつも小さい</strong>ということです。</p><p>パターン1は個人から。パターン2も、プラットフォーム自体は大きくても、そこでIPになるのは個人か超少人数のチーム。パターン3で企業が獲得するIPも、元をたどれば個人の熱狂から生まれたものです。</p><p>つまり、<strong>IPは設計できません</strong>。個人の熱狂から生まれて、仕組みによって大きくなります。</p><p>実は、この三つのパターンを最初から全部やってきた存在がいます。集英社、講談社、小学館など、日本の出版社です。</p><p>編集者が持ち込みやオーディションで個人の「狂気」を発見する（パターン1の目利き）。少年ジャンプや少年マガジンというメディアの波に乗せて世に広げる（パターン2）。そしてアニメ化、映画化、グッズ展開、海外ライセンスで増幅する（パターン3）。ONE PIECEの経済圏は5兆円を超えましたが、その始まりは尾田栄一郎さんが編集部に持ち込んだ1本のネームです。</p><p>出版社がやってきたのは、IPそのものを作ることではなく、<strong>個人の熱狂を見つけて、育てて、増幅する仕組みを設計すること</strong>でした。IPは設計できない。でも、IPが生まれて大きくなるための仕組みは設計できる。日本の出版社は、それを100年近くかけて証明してきた存在です。</p><p>もうひとつ。ランニングコストが低くて早期にマネタイズできるIPほど続きます。IPは物語の継続によって強くなる。ストーリーが紡がれ続けることで、ファンの感情が蓄積されて、時間耐久度が上がっていきます。だからインディーゲームやSNS漫画は強い。制作コストが低くて、ファンからの反応が直接返ってきて、マネタイズまでの距離が短いからです。</p><p>ファンが一定数を超えたら、マルチメディアに展開する。グッズ、アニメ化、ゲーム化、イベント。ここで初めて企業の資本と武器が効いてきます。Steamのおかげでインディーゲームは最初からグローバルですし、Webtoonで漫画もそうなりつつあります。IPの初動と世界市場の距離は、確実に縮まっています。</p><p><strong>じゃあ、企業と個人はそれぞれ何をすればいいのか</strong></p><p>作り方は三つしかありません。でも、ここで大事なのは「<strong>自分はどこで戦うのか</strong>」を明確にすることです。</p><p>まず<strong>パターン1は、本質的に個人の領域</strong>です。企業がゼロからIPを生み出そうとするのは、正直かなり難易度が高い。稟議、異動、KPI──前述した構造的な理由で、狂気は組織の中で生き残れません。</p><p>では企業は何をすべきか。わたしは、<strong>パターン1の「目利き」に徹することだ</strong>と思っています。</p><p>個人の狂気から生まれた小さなIPの中に、可能性のある原石を見つけ出す。そこに早い段階でお金と武器を投じる。自分たちで作るのではなく、光るパターン1を見つけて育てる。これが企業にとって最も再現性のあるIP戦略ではないかと考えています。</p><p>次に、個人と企業が同じ土俵で戦える場所はどこかというと、<strong>パターン2</strong>です。新しいメディアの波は、企業も個人もスタートラインが同じ。ここだけは企業規模が有利に働きません。むしろ意思決定の速さで個人が勝つことすらあります。</p><p>とはいえ、大体の企業には既存の主力事業で築いた資産があるはずです。流通網、顧客基盤、ブランド力、技術力。その資産を活かして<strong>パターン1の目利きとパターン2への参入を組み合わせる</strong>──これが現実的な企業のIPへの入り方だと思います。</p><p>そしてさらに強いのは、企業の中にパターン1のような「理解されなくても続けてしまう熱量」を持った人間や組織がいるケースです。外のIPを見つけるだけでなく、内側にも狂気の火種がある。そういう企業は、目利きの精度も段違いに上がります。同じ熱量を持っている人間にしか、本物の熱狂は見抜けないからです。</p><p>となると、企業にとって本当に必要なのは「IPを作ること」ではなく、<strong>狂気が生き残れるカルチャーを育てること</strong>なんですよね。</p><p>いずれにしても、IPは時間もお金も非常にかかるものです。すぐに成果が出るものではありません。だからこそ、まず最初にやるべきなのは「パターン1の目利き」と「パターン2への挑戦」を実行できる組織をつくること。稟議で狂気を殺さない仕組み、新しいメディアに即座に賭けられる意思決定構造。IPそのものを作る前に、<strong>IPを生み出せる土壌を設計する必要があります</strong>。</p><p>そして個人の方へ。選べるのは基本的にパターン1しかありません。SNSに漫画を投稿すること。インディーゲームを作ること。小説家になろうやnoteに物語を書くこと。YouTubeに動画を上げること。ポッドキャストで自身の専門性を話すこと。──その小さな始まりの中に、理解されなくても続けてしまう何かがあるなら、それがIPの種です。</p><p>種が芽を出すかは、わかりません。でも蒔かなければ、絶対に芽は出ません。あなたの狂気が、いつか誰かの人生に引っかかる日が来ることを願っています。</p><p><p>このsubstackでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについてビジネスとプロデューサー視点で発信しております。すこしでもこういった話題に興味があれば、ぜひ無料購読をよろしくお願いします。</p></p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a href="https://asahikeke.substack.com/subscribe?utm_medium=podcast&#38;utm_campaign=CTA_4">asahikeke.substack.com/subscribe</a>]]></description><link>https://asahikeke.substack.com/p/ip-a40</link><guid isPermaLink="false">substack:post:200699474</guid><dc:creator><![CDATA[朝日けけ。]]></dc:creator><pubDate>Sat, 06 Jun 2026 07:48:29 GMT</pubDate><enclosure url="https://api.substack.com/feed/podcast/200699474/a8e9ca70bafd9cdb2dab2b5b9d813a8e.mp3" length="22463678" type="audio/mpeg"/><itunes:author>朝日けけ。</itunes:author><itunes:explicit>No</itunes:explicit><itunes:duration>1404</itunes:duration><itunes:image href="https://substackcdn.com/feed/podcast/8886174/post/200699474/977f1b018bf3d2e0d0cb0a316e88869f.jpg"/></item><item><title><![CDATA[大企業がIPを作れない本当の理由]]></title><description><![CDATA[<p>すこし前の話題先日、西野亮廣さんと田中聰さん（GOKKO CEO）のIPに関する投稿がXで話題になっていました。</p><p>「経営者とIPは相性が悪い」「IPは正しい経営判断からは生まれない」</p><p>という主張なんですよね。元IPプロデューサーとして、これを読んで思ったことがあります。<strong>彼らの言っていることは正しいんです。</strong></p><p>ただ、現場にいた人間として、もう一歩踏み込んだ話をしたいなと。</p><p>結論から言うと、大企業でIPが生まれない本当の理由。<strong>それは、経営者/創業者本人が本気でやらないから。</strong>これに尽きると思っています。</p><p>本記事ではこの理由と構造について、深掘りながらまとめていきます。</p><p><p>このsubstackでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについてビジネスとプロデューサー視点で発信しております。すこしでもこういった話題に興味があれば、ぜひ無料購読をよろしくお願いします。</p></p><p><strong>「IPがほしい」と言う企業の正体</strong></p><p>最近「IPがチャンス」「日本はIPビジネスが成長筋」「IPで外貨を稼ぐ」という言葉をよく聞きますよね。</p><p>これ自体は正しいんです。</p><p>ただ、このタイミングで「IPが欲しい」と言っている企業のほとんどは、今IPを持っていない企業なんですよね。</p><p>もしくは、既存の強みをIPに転換しようとしている企業。</p><p>では、IPを持っている企業って何でしょうか。</p><p>任天堂はマリオを持っている。→山内溥社長が宮本茂を信じて任せた。サンリオはキティちゃんを持っている。→創業者辻信太郎が戦争体験から「みんななかよく」を理念にキャラクタービジネスを創出。カラーはエヴァンゲリオンを持っている。→庵野秀明が監督と経営者を兼任。カプコンはモンハンとストリートファイターを持っている。→創業者の息子がモンハンのプロデューサー。スクエニはドラクエとFFを持っている。→ドラクエは堀井雄二、FFは坂口博信が生みの親。経営者がクリエイターを信じて任せた</p><p>レベルファイルは妖怪ウォッチを持っている。→日野社長自らシナリオ執筆。</p><p>新興だと、サイバーエージェント（Cygames）はウマ娘を持っている。→渡邊耕一社長が今もアートディレクションに携わるスパイラルキュートはちいかわを持っている。→ちいかわが売れる前に、川上洋一社長が自ら独占ライセンス取得。チョコレイトはパペットスンスンを持っている。→パペットスンスンが売れる前に、独占ライセンス取得。社員としてHPにも記載されている。</p><p>miHoYo/HoYoverseは原神、崩壊シリーズを持っている。→創業者がゲーム開発者。MAPPAはチェンソーマンを持っている→アニメ業界では稀な100%出資。</p><p>共通点、わかりますか？</p><p>自ら生み出したか、出資をして権利を獲得したか、まだ売れる前に権利取得して、めっちゃ売ったか。差はあれど。自らリスクを背負って作り上げたものだということなんですよね。</p><p><strong>IPには温室が必要</strong></p><p>IPの本質は、時間に耐えることだと思っています。</p><p>面白い話や怖い話が、伝承や都市伝説、寓話、神話になっていくのと同じです。</p><p>時間的耐久に耐えられた物語だけが、IPになっていく。</p><p>集英社や講談社などの大手出版社は、作家と流通という二つの要素を押さえることで、<strong>100年変わらない商流</strong>を作りました。</p><p><strong>この「変わらなさ」が、作家にとっての温室</strong>になったんですよね。</p><p>商業デビューすれば原稿料がもらえる。重版やメディア化されれば本が売れる。大手出版は書店の棚を取れるから、作品が届きやすい。届きやすいと売れやすい。売れると連載が続くし、次回作も作れる。</p><p>たとえデビューできなくても、アシスタントや読切や担当編集がつくなど、創作活動の界隈に留まれる仕組みがあります。</p><p><strong>この「100年変わらない温室」と「温室に入れる敷居の低さ」。</strong></p><p>これが、日本から作家が生まれ続ける源泉なんだと思います。</p><p><strong>担当者に何が起こるか</strong></p><p>一方、新しくIPがほしい企業を想像してみてください。</p><p>だいたいの場合、創業時からエンタメやIPを狙って作ってきた会社ではないですよね。</p><p>今からIPを欲している企業です。</p><p>ということは、代表や経営権を持っている人には、会社全体の責任がある。つまり既存の事業や稼ぎ頭に使う時間がほとんどです。IPをゼロから作るという泥臭いことに、すべての時間を使うわけにはいかないんです。</p><p>会社全体の成長に責任を持っていますからね。</p><p>そうすると、どうなるか。</p><p>役員や新規事業担当、つまり偉いけど決裁権は持っていない人が、その責任を担うことになります。</p><p><strong>1本の決裁はできる。でも100本は？</strong></p><p>もっと具体的にお話ししますね。</p><p>このラインより上のエリアが無料で表示されます。</p><p>IPの卵を1本立ち上げるのに、どれくらいかかるか。</p><p>漫画なら300万円くらい。電子コミックなら100万円くらいでできちゃう。ウェブトゥーンだと2000万円くらい。アニメは1話2000-3000万円スタート。大作なら5000万、ワンクールで5億くらいでしょうか。</p><p>これくらいの金額感なんですよね。</p><p>1本1本の決裁はできるでしょう。</p><p>ただ、何度もお伝えしている通り、IPに育つには時間がかかります。10年、20年という時間軸で見ないといけない。</p><p>ということは、その時間の中で、IPの卵を作り続けないといけないんです。</p><p>8話で1巻の漫画に例えるなら、それが続かないといけない。10年単位で、続編やスピンオフも含めて。</p><p><strong>100本やって、IPの卵は1本</strong></p><p>じゃあ、1本やってIPの卵になるかというと、まったくです。</p><p>わたしの経験だと、100本やって30本くらいが及第点、70本が残念ながら終了。10本がヒット。1本がIPの卵として10年続いていく可能性がある。</p><p>そんな世界なんですよね。</p><p>「確率を上げればいいじゃないか」と思うかもしれません。</p><p>でも、確率を上げようとすること自体が、温室の概念を揺るがすことになるんです。</p><p>この「100本の束」と「10年という時間軸」を、ずっと掘り続ける。</p><p>経営権を持っていない人間が、その判断をできるはずがないんですよね。</p><p>その人なりには一生懸命やるでしょう。</p><p>でもね、どれだけやっても難しいんですよ。</p><p>経営権を持っている役員会なり、社長を説得できないからです。</p><p><strong>会社の構造とIPの構造は真逆</strong></p><p>会社とは、株主と世の中に利益をもたらす仕組みです。</p><p>会社の経営とは、安定成長、短期利益、再現性をコントロールすること。</p><p>では、IPの卵たちはどうでしょうか。</p><p>ことごとく逆なんですよね。</p><p>企画の再現性はない。短期的には稼げない、赤字です。安定的な成長なんてしない。</p><p>そんなものを、決裁権を持っていない担当者が、経営者や株主に説明するんです。</p><p>ちょっと想像してみてください。</p><p>あなたが身銭を切った、大事な大事な100万円を使って作る漫画があったとします。</p><p>「ゴム人間が海賊たちとの戦いを制して海賊王になる話です」「兄弟を殺された剣士が最強の呼吸法を駆使して鬼に復讐する話です」</p><p>いくらプレゼンされても、納得できますか？</p><p>うーん、なかなか難しいですよね（笑）</p><p><strong>それが、企業の中で毎日起こっていることなんです。</strong></p><p><strong>温室が戦場に変わる瞬間</strong></p><p>これを担当者、担当役員がやるとどうなるか。</p><p>どこまで行っても、こうなります。</p><p>失敗した時に大怪我しないようにしよう。もっとミスがない、失敗しない、お金がかからない方法で試しながらやろう。少し試してダメならもっと成功確率が高い方法をやろう。</p><p>成功と失敗の判断がしやすいように、早く明確な基準を設けよう。基準を超えなかったら失敗で終了。超えても次の基準を設けて、それを突破するか見よう。</p><p>基準、判断、撤退か継続か。</p><p>この繰り返しなんですよね。</p><p>これ、IP創造と育成にすこぶる相性が悪いんです。</p><p>温室が温室ではなくなって、戦場になるからです。</p><p>どんどん「再現性」「効率化」「ヒット確率」という正義の名のもとに、変わることを求められる。</p><p>作家やクリエイターはその変化についていけない。</p><p>戦場の中で、IPが生まれるでしょうか。</p><p>外さないように、それっぽい何かが生まれ続けるだけなんですよね。</p><p>これをやると、中期的には作家が離れます。残るのは焼け野原だけです。</p><p><strong>これを変えられるのは経営者だけ</strong></p><p>とはいえ、任天堂のマリオも、 サイバーエージェント（Cygames）のウマ娘も、 カラーのエヴァンゲリオンも、企業発ではあります。</p><p>でも、<strong>創業社長が自らリスクを一身に背負ってやってきた、もしくは全権を任せた。</strong></p><p><strong>どちらかなんです。</strong></p><p>だから、誰にも信じてもらえなくても、ただ成功とヒットを信じて時間と資源を使えた。</p><p>IPを作るには、その性質上、再現性は低いし、時間はかかるし、赤字を垂れ流します。</p><p>そのルールを、規律を、温室を作れるのは、経営者の覚悟と我慢しかいないんですよね。</p><p><strong>クリエイターの方へ</strong></p><p>わたし自身、この構造的な難しさがあっても、どんどん企業やクリエイターにチャレンジしてほしいなと思っています。</p><p>なぜなら、そうすることでしかIPは生まれないからです。</p><p>ただ、見るべきポイントはあります。</p><p><strong>あなたがやろうとしている場所、企業は、どういう構造でIPを作ろうとしているのか。それはどういう人と力学で動いているのか。</strong></p><p>それを見極めて、自分に合う温室で作品作りをすること。</p><p>これが大事なんじゃないかなと思います。</p><p><strong>おわりに</strong></p><p>個人的な予想なんですが、次にIPを生み出せるのは「作家か経営者か」という二択ではないと思っています。もちろん二面を持っている人が最強です。</p><p>専門性を持ったクリエイター兼ビジネスパーソンが企業化含めて、作品を作っていく。 たとえば漫画編集者やゲームクリエイター、3Dアーティストなど。</p><p>そこから、IPを生み出せる人、次世代のグローバルIL企業を作れる人が生まれるんじゃないかなと。</p><p>コミックルームの石橋さん、miHoYoの劉偉さん、MAPPAの大塚さん。</p><p>そういった小さな巨人たち、いわゆるスモールジャイアントにどんどんお金が流れ、挑戦数が増えていくこと。</p><p>これが、もっとも健全で、勝算が高く、そしてわたしが見たい未来です。</p><p><p>このsubstackでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについてビジネスとプロデューサー視点で発信しております。すこしでもこういった話題に興味があれば、ぜひ無料購読をよろしくお願いします。</p></p><p></p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a href="https://asahikeke.substack.com/subscribe?utm_medium=podcast&#38;utm_campaign=CTA_4">asahikeke.substack.com/subscribe</a>]]></description><link>https://asahikeke.substack.com/p/ip</link><guid isPermaLink="false">substack:post:200704391</guid><dc:creator><![CDATA[朝日けけ。]]></dc:creator><pubDate>Fri, 05 Jun 2026 02:42:36 GMT</pubDate><enclosure url="https://api.substack.com/feed/podcast/200704391/80fbba19f8967a92c5bf5ccf02fd7bfd.mp3" length="16377774" type="audio/mpeg"/><itunes:author>朝日けけ。</itunes:author><itunes:explicit>No</itunes:explicit><itunes:duration>1024</itunes:duration><itunes:image href="https://substackcdn.com/feed/podcast/8886174/post/200704391/dcb783de6607c3d23a33e45b6fa7445d.jpg"/></item><item><title><![CDATA[「超かぐや姫！」にNetflixが出したのは、お金じゃない。]]></title><description><![CDATA[<p>「超かぐや姫！ネットフリックスがなければ生まれなかった。日本の苦しいアニメ制作現場の問題が、外資のマネーで解決されてしまうのは、なんとも悲しい限り」。<a target="_blank" href="https://x.com/ZanEngineer">お侍さん（@ZanEngineer）のこのポスト</a>が話題でした。</p><p>気持ちは、わかります。</p><p>わたしはこの作品について、すでに2本の記事を書いています。1本目は<a target="_blank" href="https://note.com/keke_ent/n/n9d7c06db7256">竹取物語を書き換える物語構造の話</a>。2本目は<a target="_blank" href="https://asahikeke.substack.com/p/50010-netflix">Netflix配信→劇場公開で10億円超えた逆流モデルの話</a>。今回、3本目を書きます。なぜかと言うと、あのポストの「悲しい」という感情の奥にある構造を、ちゃんと分解したいからです。</p><p>問いは、たったひとつです。これは本当に「外資に救われた」話なのか。この記事を読むと、Netflixのアニメ戦略が2020年と2026年でどう変わったのか、製作委員会方式と何が違うのか、そして「外資に救われた」というフレームがなぜ的を外しているのかがわかります。</p><p><p>このサブスタックでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについて、プロデューサー視点で発信しております。ぜひフォロー・購読して他の記事も覗いてみてください。</p></p><p><strong>2.5万回見られた「悲しい」の正体</strong></p><p>まず、あのポストがなぜ刺さったのかを考えます。</p><p>お侍さんのポストには、日本アニメファンの多くが共有している感情が凝縮されています。お侍さんの言葉を、わたしなりに補ってみます。世界最高峰のアニメーションを作れる技術があります。才能のあるクリエイターも山ほどいます。なのに、国内の制作体制ではその力を発揮しきれません。外資のお金が入ってようやく本気の作品が生まれます。それは確かに、悲しい構図に見えます。</p><p>でもわたしは、ここでひとつ問いを立てたいんです。</p><p>超かぐや姫にNetflixが提供したのは、本当に「お金」だったのか。</p><p>この問いを掘っていくと、あのポストの「悲しい」が指している場所が、実はずれていることが見えてきます。</p><p><strong>Netflix旧モデルと共創モデル。2020年と2026年は別の会社</strong></p><p>まず事実を整理します。</p><p>2020年前後のNetflixのアニメ戦略を覚えている人は多いと思います。潤沢な制作費を出す代わりに、権利をすべてNetflixが持っていきます。制作会社は「高単価の下請け」になります。確かにお金は入りますが、IP（知的財産）の蓄積がゼロです。作れば作るほどNetflixのライブラリが充実して、制作会社の資産は増えません。畑を必死に耕しても、収穫はぜんぶ地主のもの。土地はやせていく一方です。嫌な言い方すると、日本史でいう「寄生地主制」のもとで働く小作農みたいですよね。</p><p>これは「外資に救われた」と言われても仕方のないモデルでした。</p><p>ところが、超かぐや姫の座組はまったく違います。</p><p>Netflixの山野裕史氏（コンテンツ部門ディレクター）が<a target="_blank" href="https://animeanime.jp/article/2026/05/04/98630.html">アニメ！アニメ！のインタビュー</a>で明確に語っています。「弊社がすべて権利を持つのではなく、メディアミックスのプロと組んで展開する」と。製作委員会こそ組んでいないけれど、委員会的にパートナーと足並みを揃える方針に転換しています。</p><p>これは「お金を出して権利をもらう」モデルから、「お金を出して一緒に育てる」モデルへの移行です。</p><p>2020年のNetflixと2026年のNetflixは、アニメに対するスタンスが根本から変わっています。同じ会社名で括ると本質を見誤ります。</p><p><strong>「お金」ではなく「口を出さない環境」</strong></p><p>じゃあ、Netflixが超かぐや姫に本当に提供したものは何だったのか。</p><p>わたしは「口を出さない制作環境」だったと考えています。</p><p>監督の山下清悟さんは、呪術廻戦S1のOP、チェンソーマンのOP、うる星やつらのOPアニメーションを手がけてきた人です。90秒の映像に全力を注ぎ込むことで知られるアニメーター。その人が初めての長編監督作品で、142分のすべてに妥協しませんでした。</p><p>これがなぜ可能だったかと言うと、配信特化の制作体制だったからです。</p><p>劇場公開前提だと「回収できるか」という圧力が常にかかります。さらに製作委員会方式が組まれていれば、出資した全社の合意が必要です。「このカットは予算的に厳しい」「この演出は一般受けしない」「尺を短くできないか」。複数の意思決定者がいると、尖った表現から削られていきます。</p><p>Netflix配信が先にあったことで、興行収入への恐怖がなくなりました。結果として、山下監督が「ワンカットも妥協せず」作れたと<a target="_blank" href="https://mantan-web.jp/article/20260129dog00m200001000c.html">MANTAN WEBのインタビュー</a>で語っています。</p><p>以前このシリーズで書いた<a target="_blank" href="https://asahikeke.substack.com/p/90a">銀河の一票（カンテレ）</a>の記事で、ドラマが面白い理由のひとつに「口を出す人の少なさ」を挙げました。承認のレイヤーが薄いほど、尖った作品が削られずに残ります。超かぐや姫でNetflixが果たした役割は、まさにこれと同じ構造です。お金を出しつつ、口を出しません。この組み合わせが、あの142分の密度を生んだんです。</p><p><strong>製作委員会方式の功罪──なぜ国内で「口を出さない座組」が組めなかったのか</strong></p><p>ここで、あのポストの「悲しい」に戻ります。</p><p>本当に悲しむべきは、外資が入ってきたことではありません。この環境を国内で用意できなかったことです。</p><p>製作委員会方式は、日本アニメを支えてきた偉大なシステムです。リスクを分散し、出版社・テレビ局・音楽レーベル・玩具メーカーなど異業種が連携して、一つの作品を多面的に展開します。日本を代表するアニメ映像作品たち、ガンダムも、エヴァンゲリオンも、鬼滅の刃も、この方式で世に出ています。</p><p>ただ、構造的な弱点があります。</p><p>出資者全員の合意が必要なため、意思決定に時間がかかります。リスク分散のはずが、リターンも分散して、制作会社に十分な収益が残らないケースもあります。そして何より、「尖った作品」を通すのが難しくなりがちです。10社が少しずつ出資した場合、10社全員が「いいね」と言える企画しか通りません。厳密には主幹事が主導権を握りますが、それでも出資者たちの声が響くのは避けられません。</p><p>超かぐや姫のような作品──142分の長尺、ボカロPを大量起用、手描きにこだわった映像、Netflix配信→劇場公開という前例のない流通──を製作委員会で通すのは、かなり困難だったでしょう。「前例がない」ことを全員一致で承認するのは、合議制の最も苦手なことですから。</p><p><a target="_blank" href="https://asahikeke.substack.com/p/50010-netflix">2本目の記事</a>で書いた「消費と体験は別の市場」という話を思い出してください。Netflixで500万人が視聴済みの映画に人々がお金を払ったのは、配信と劇場が「同じ作品の別の体験」だったからです。この発想も、ウィンドウ戦略を前提にした製作委員会では生まれにくかったはずです。</p><p><strong>Studio Coloridoの「3本の交渉カード」</strong></p><p>もうひとつ、見落とされがちな事実があります。</p><p>制作を担当したStudio Coloridoは、Netflixと長編映画3本の共同制作契約を結んで本作に臨んでいます。歴史を振り返ると、両者が最初に組んだのは2020年の『泣きたい私は猫をかぶる』でした。当初東宝配給で劇場公開予定だった同作がコロナ禍でNetflix独占配信となり、その実績が後に繋がります。その後、複数年契約のもとで1本目の『雨を告げる漂流団地』（2022年）、2本目の『好きでも嫌いなあまのじゃく』（2024年）を、配信と劇場公開の同時展開という形で世に送り出しています。そして、今回の『超かぐや姫！』が契約の3本目、実質的なタッグ4作目にあたります。</p><p>これは「下請けの単発受注」ではありません。</p><p>過去の作品を通じて着実に信頼を作り、実績を積み重ね、今回の長編4作目で全力を出し切っています。数年をかけて交渉力を蓄積し、制作環境を自分たちに有利な形に書き換えていきました。Studio Coloridoは外資に「救われた」のではなく、外資との関係を「設計した」んです。</p><p>ツインエンジンとの共同制作体制も含めて、この座組には戦略があります。Netflixが変わったのは事実ですが、<strong>日本の制作会社側が「変えさせた」</strong>という側面も大きいのではないでしょうか。</p><p><strong>音楽が証明する「これは日本の作品だ」</strong></p><p>ここで少し、作品の中身に触れさせてください。</p><p>ryo（supercell）、kz（livetune）、40mP、HoneyWorks。超かぐや姫の音楽を手がけたのは、ボカロ文化を作った人たちです。</p><p>余談ですが、若い頃の私は『物語』シリーズにドハマりしていたので、supercellは青春時代の記憶を呼び起こすものとして非常に思い入れがあります。supercellの曲を聴くと、今でも鳥肌が立ちます。</p><p><a target="_blank" href="https://note.com/keke_ent/n/n9d7c06db7256">1本目の記事</a>でも、わたしはこう書きました。「ニコニコ動画で育った世代として胸が熱くなった。あの名前が並んでいるだけで、もう泣きそうになりませんか」と。この気持ちは今も変わりません。</p><p>そしてもうひとつ注目すべきは、5言語での歌唱パートのローカライズです。吹替視聴率が8〜9割という数字。つまり全世界で、各国の言語で「自国のコンテンツ」として消費されています。</p><p>ここが決定的に重要なポイントです。</p><p>外資のお金で作られた作品が、日本の文化資産（ボカロ）をエンジンにして、世界中で「その国の物語」として受け入れられています。これを「外資に救われた」と表現するのは、あまりにも一面的です。むしろ<strong>日本のカルチャーが、グローバルなインフラに乗って浸透</strong>しました。輸出ではなく、浸透です。</p><p><strong>「座組の設計力」が問われる時代</strong></p><p>3本の記事を書いてきて、わたしの中で超かぐや姫の見え方が変わってきました。</p><p>1本目を書いたとき、わたしは物語に感動していました。竹取物語のOSを書き換えるという冒険に。2本目を書いたとき、ビジネスモデルに驚いていました。配信→劇場の逆流で10億円という常識の破壊に。</p><p>3本目のいま、見えているのは「座組」です。</p><p>誰がお金を出して、誰が意思決定をして、誰が権利を持つのか。この3つの設計が、作品の質と収益の両方を決めます。超かぐや姫が特別なのは、この3つすべてにおいて、従来の日本アニメの常識を書き換えたことです。</p><p>お金はNetflixが出しました。でも意思決定は制作側が握っています。権利も独占されていません。「外資の金」という一つの変数だけを見ると悲しくなりますが、座組全体を見ると、これは<strong>日本の制作会社が勝ち取った環境</strong>なんですよね。本当に感慨深いです。</p><p>前職のエンタメ企業で、わたしも座組を考える仕事をしていました。座組をシンプルに言うと、「誰と組んで、どう役割を分担し、どう利益とリスクを分けるかという『プロジェクトの骨組み』」のことです。誰が出資して、権利をどう分けるか。その経験から言えることがあります。座組は「誰と組むか」ではなく「どういう条件で組むか」で決まります。外資か国内かという分類は、実はあまり意味がありません。条件の設計がすべてです。</p><p><strong>あのポストへの、わたしなりの返答</strong></p><p>最後に、お侍さんのポストに対して、3回超かぐや姫を語ったわたしなりの返答を書きます。</p><p>「Netflixがなければ生まれなかった」──それはおそらく事実です。</p><p>漫画にしろ動画にしろ、配信プラットフォームが強いのはどの時代も同じでした。ジャンプという強力な場があるから漫画家はそこに集まり、テレビで放送できるから制作委員会の主幹事になれる。LINEマンガやピッコマが世界にリーチできるからこそ、Webtoonも世界に届きました。お金だけ持っていても作品は集まらないんですよね。</p><p>ただ一方で、プラットフォームが強すぎると、クリエイターや制作側の権利はどうしても弱くなります。先ほどの小作農の話のように、土地（場）を持つ側が有利になる構造です。</p><p>そういう中で言うと、プラットフォームとの権利バランスを取る方法は、結局のところ「作品を圧倒的に光らせること」しかありません。それは一発一撃でできたら最高ですが、現実にはとてつもない努力と、確固たる実績や結果が求められる話です。</p><p>だからこそ、わたしは今回の件を「外資のマネーで解決された」のではなく、<strong>「外資との座組を自分たちに有利に設計できる制作会社が現れた」</strong>のだと捉えています。</p><p>悲しむことがあるとすれば、この座組を国内で組めるプレイヤーがまだ少ないことでしょう。MAPPAがNetflixと戦略的パートナーシップを結び、Studio Coloridoが複数本契約で交渉力を積み上げ、メディアミックスの共同展開まで踏み込んでいます。こうした動きは、まだ一部の制作会社に限られています。</p><p>その象徴的な事例として道を切り拓いたこの作品とStudio Colorido、そして関わったすべてのクリエイターたちには、最大のリスペクトを表したいと思います。</p><p>『超かぐや姫』は、日本アニメが「外資に頼った」作品ではありません。日本アニメが「外資の条件を書き換えた」最初の大型事例です。</p><p>1本目の記事で、わたしはこう書きました。かぐやが見つけた「第三の居場所」──月と地球のどちらかを選ぶのではなく、新しい場所を作ること──が物語のテーマだと。</p><p>いま思うと、本作の制作体制そのものが、同じテーマを体現しています。製作委員会か外資独占かの二択ではなく、自らの力で第三の座組を作りました。物語もビジネスも、同じことを言っているんですよね。</p><p>だから「超」なのだと、改めて思います。</p><p>それでは。</p><p><p>このサブスタックでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについて、プロデューサー視点で発信しております。ぜひフォロー・購読して他の記事も覗いてみてください。</p></p><p></p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a href="https://asahikeke.substack.com/subscribe?utm_medium=podcast&#38;utm_campaign=CTA_4">asahikeke.substack.com/subscribe</a>]]></description><link>https://asahikeke.substack.com/p/netflix</link><guid isPermaLink="false">substack:post:199831594</guid><dc:creator><![CDATA[朝日けけ。]]></dc:creator><pubDate>Sat, 30 May 2026 05:22:15 GMT</pubDate><enclosure url="https://api.substack.com/feed/podcast/199831594/3d8d5e4828aa06bf004751ce09c1aef7.mp3" length="17703123" type="audio/mpeg"/><itunes:author>朝日けけ。</itunes:author><itunes:explicit>No</itunes:explicit><itunes:duration>1106</itunes:duration><itunes:image href="https://substackcdn.com/feed/podcast/8886174/post/199831594/7ae11777358a4ae36e8fd1778cbf0d60.jpg"/></item><item><title><![CDATA[ポジショニングよりレペゼンの時代]]></title><description><![CDATA[<p></p><p>「その仕事、あなたじゃなくてもいいよね」</p><p></p><p>もし、そう言われたら、なんと言い返しますか。</p><p></p><p>そのヒントは、意外な場所にあります。ヒップホップです。</p><p></p><p>わたしはこの音楽が大好きで、過去に「応募者6,780人の頂点は19歳だった」というラッパーTOP10の記事を書いたほどです。日本のヒップホップ、いまとんでもないことになっています。</p><p>そのラッパーたちは、冒頭の問いに「10秒で答えられる」人たちです。マイクを握り「レペゼン東京」と一言。たった一言で、「自分は替えがきかない」を証明できる人たちなんです。</p><p>秘密は、「レペゼン」というヒップホップのスラングです。意味は代表する・象徴する。ビジネス書がずっと教えてきた「ポジショニング」より、いまはこの「レペゼン」のほうが効く時代に、わたしたちは入っているんですよね。完全に自論です。今日は、「なぜ、ポジショニングよりレペゼンの時代なのか」という問いを、ヒップホップ文化と現代のビジネスを行き来しながら、紐解いていきます。</p><p><p>このsubstackでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについてビジネスとプロデューサー視点で発信しております。すこしでもこういった話題に興味があれば、ぜひ無料購読をよろしくお願いします。</p></p><p><strong>レペゼンとは「代弁者になる」こと</strong></p><p>これからの時代、自分の立ち位置を決めるのは、</p><p>「市場」ではなく「出自」のほうがいい。これが、わたしの結論です。</p><p>「ポジショニング」は、市場の隙間に自分を置く戦略です。一方、「レペゼン」は、自分の出自を先に宣言する戦略。前者は市場が動くたびに毎年張り替えが要りますが、後者は時間が味方をしてくれます。</p><p>ポジショニングが要らない、という話ではないんです。でも、土台になるべきはレペゼンのほう。これが、ヒップホップが40年かけて磨いてきた知恵です。</p><p>ヒップホップのライブで、ラッパーはマイクを握ると、まずこう叫びます。</p><p>「レペゼン板橋」「レペゼン川崎」</p><p>冒頭でも触れたとおり、レペゼンは英語の represent から来た言葉です。ヒップホップが生まれた1970年代、ニューヨークのブロンクスで使われ始めました。でも、現場でこの言葉が指すものは、辞書の「代表する」より、もうすこし重いんです。</p><p>レペゼンとは、ひとことで言えば「代弁者になる」こと。自分が、どこの、誰の代わりに、ここに立っているのか。それを引き受けて、声にすることです。</p><p>たとえば、川崎をレペゼンするBAD HOP。彼らは「レペゼン川崎」と名乗り続けることで、工業地帯の、近寄りがたいイメージのあった街を、若い世代が憧れるカルチャーの街に変えていきました。</p><p>これは、ヒップホップだけの話ではありません。選挙も、そもそも「誰がわたしたちの代弁者か」を選ぶ仕組みです。アメリカのトランプ大統領は、誰にも代弁されてこなかったと感じる労働者たちの代わりに立つポジションを取って、熱狂的な支持を集めました。政策の好き嫌いは別として、その戦い方は、驚くほどヒップホップ的なんですよね。</p><p>ヒップホップには、独特の掟があります。レペゼンしない人間は、信用されません。出自も仲間も背負わず、ただ上手いだけの人は「フェイク」、ニセモノと呼ばれます。技術よりも「何を背負っているか」のほうが、重く見られるんです。</p><p><strong>なぜレペゼンは、これほど強いのか</strong></p><p>ここで、ビジネスの言葉をひとつ持ち込みます。「ポジショニング」です。</p><p>マーケティングのノウハウがあふれるほど提供されている現代、誰もが聞いたことはあるのではないでしょうか。ざっくり言えば「市場の中で、自分はどの立ち位置を取るかを決める戦略」。1970年代に広まった、マーケティングの古典です。</p><p>レペゼンとポジショニング。どちらも「立ち位置」の話に見えます。でも、わたしは、まったく別物だと思っているんです。</p><p>決定的な違いは「誰が決めるか」にあります。</p><p><strong>ポジショニングは、市場が決めます。</strong>競合や顧客を見て、空いた隙間に立ち位置を選びます。だから市場が動けば、立ち位置も動かします。</p><p><strong>レペゼンは、自分が決めます。</strong>いえ、もう決まっているんです。どこで生まれ、誰と育ち、何を見てきたか。それは選べません。その動かせない出自を引き受けて、先に宣言します。順番が、逆なんですよね。</p><p><strong>ポジショニングは、3年もたない</strong></p><p>ポジショニング戦略は、寿命が短くなりました。</p><p>市場が大きく変わるのが20年に一度だった時代、ポジショニングは長く効きました。でも、いまの市場は1年単位で変わります。去年うまくいった立ち位置が、今年はもう古びています。3年もすれば、すっかり時代遅れです。毎年のように組み直すのは、なかなか疲れる戦い方なんですよね。</p><p>ここでレペゼンが効いてきます。</p><p>いまの時代の生き方は「二重構造」だと、わたしは考えています。上の層が、ポジショニングです。市場に合わせて、毎年のように張り替えていきます。下の層が、レペゼンです。<strong>出自への忠誠で、10年経っても20年経っても変わりません。</strong></p><p>下の層がしっかりしていれば、上を何度張り替えても「あの人が何者か」は見失われません。下が空っぽだと、立ち位置を変えるたびに「結局、誰なんだろう」と思われてしまうんです。</p><p><strong>出自には、複利が効く</strong></p><p>レペゼンには、もうひとつ大事な性質があります。時間が、味方をしてくれることです。</p><p>ポジショニングは、市場が変わるたびにリセットされ、毎回ゼロからのやり直しです。でもレペゼンは、語り続けるほど、言葉に重みが溜まっていきます。</p><p>日本語ラップの草分けであるZEEBRAさんは、30年「日本語でラップする」ことにこだわってきました。だから彼が日本語ラップを語ると、その言葉には30年分の重みが乗ります。同じことをデビューしたての人が言っても、軽いんです。</p><p>わたしはこれを「出自の複利」と呼んでいます。耕し続けるほど、勝手に深くなっていきます。こんなに効率のいい資産は、そうそうないと思うんです。</p><p><strong>レペゼンを体現してきたラッパーたち</strong></p><p>ここで、具体的な人の話をします。</p><p>レペゼンを誰よりわかりやすく体現してきたのが、アメリカのラッパーたちでした。</p><p>ナズ（Nas）は、ニューヨークのクイーンズブリッジという公営住宅の出身です。1994年の名盤『Illmatic』は、ほとんどが、その団地の風景の話でした。育った数百メートル四方を、世界的な名盤に変えたんです。</p><p>ジェイ・Z（JAY-Z）は、ブルックリンのマーシー団地の出身。いまや大富豪になっても、「マーシー出身のジェイ」を名乗り続けています。</p><p>ケンドリック・ラマー（Kendrick Lamar）は、カリフォルニアのコンプトン出身。治安の悪さで知られた街をアルバム一枚で描き、ピューリッツァー賞という、ヒップホップでは異例の賞まで獲りました。</p><p>日本も、レペゼンの宝庫です。新宿の漢 a.k.a. GAMIさん。京都の向島という団地で育ったANARCHYさん。埼玉の舐達麻。沖縄の唾奇さん。そして川崎の、最初に紹介したBAD HOP。みんな、地元と切り離せないラッパーです。</p><p>わたしはヒップホップを、20年以上、ただ好きで聴いてきました。彼らに惹かれるのは、ラップが上手いからではありません。「この人は、自分の街から逃げなかったんだな」と感じるからなんですよね。</p><p>成功すれば、街を出て、聞こえのいい経歴に塗り替えることもできたはずです。でも彼らはそうせず、むしろ地元の名前を世界へ持っていきました。その姿に、ぐっときてしまうんです。</p><p><strong>ビジネスの世界にも、レペゼンがある</strong></p><p>レペゼンは、ラッパーだけのものではありません。長く愛される会社を見ていくと、ほぼ例外なく、何かをレペゼンしています。</p><p>パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナードさんは、もともとロッククライマーでした。登山道具を自分で打って作っていた人です。だからパタゴニアは「自然の中で生きる人間」の価値観をレペゼンし続けています。あの強い環境保護の姿勢も、戦略ではなく、創業者の出自そのものなんですよね。</p><p><strong>レペゼンの対象は、場所だけじゃない</strong></p><p>レペゼンするのは、生まれ育った場所だけではありません。</p><p>テスラは、電気自動車という新しい時代の、最初の代弁者でした。「これからの車は、ガソリンじゃない」という価値観をレペゼンして、世界を引っぱりました。アップルは「人とちがう発想で考える」という姿勢を、何十年もレペゼンしています。場所だけでなく、思想やマインドも、立派なレペゼンの対象になるんです。</p><p>面白いのは、時代が変わると、どんなレペゼンが世の中の真ん中に来るかも、移り変わることです。ある時代は「ちがう発想」が、ある時代は「持続可能であること」が主役になります。レペゼンには、その時代が求めているものが、映り込むんですよね。</p><p><strong>長く愛される作品も、作者のレペゼン</strong></p><p>わたしは以前、エンタメ企業で事業統括とプロデューサーをしていました。マンガ、ゲーム、アニメやキャラクターをビジネスとして育てる仕事です。</p><p>その経験から、確信していることがあります。長く愛される作品は、ほぼ全部、作者が「自分の何か」をレペゼンしているんです。</p><p>ガンダムの富野由悠季さんは、戦争への強い問題意識を持つ人でした。サザエさんの長谷川町子さんは、戦後の家族を描き続けました。ドラゴンボールの鳥山明さんは、カンフー映画が大好きでした。その「好き」が、そのまま作品の骨格になっています。</p><p>逆に、市場のデータだけで設計された作品は、悲しいくらい長持ちしません。流行が変わると、一緒に消えていきます。現場で、何度も見てきました。</p><p>ヒップホップが教えてくれることは、そのまま、ビジネスにも当てはまっていたんです。</p><p><strong>なぜ、わたしたちはレペゼンする人に惹かれるのか</strong></p><p>最後の問いです。なぜわたしたちは、出自を背負っている人に、惹かれるのでしょうか。理由は、3つあると思っています。</p><p><strong>ひとつめ、替えがきかないから</strong></p><p>上手いだけの人は、替えがききます。もっと上手い人がいれば、そちらでいいわけです。でも「川崎を背負ったBAD HOP」の替えは、どこにもいません。出自と固く結びついた人は、この世にひとりだけです。希少なものに惹かれるのは、人間の自然な反応です。</p><p><strong>ふたつめ、ぶれない人は信用できるから</strong></p><p>ヒップホップには「あいつはリアルか？」という問いがあります。立ち位置をころころ変える人は、信用されません。</p><p>ビジネスでも、同じです。「あの人、前は別のことを言っていたよね」と思われた瞬間、信用は崩れます。逆に「ずっと同じことを言っているな」というのは、悪口のように聞こえて、じつは最大級の信頼の言葉なんですよね。</p><p>わたしはこれを「ストリート信用」と呼んでいます。広告費では買えません。同じ場所で戦い続けた時間だけが、積み上げてくれる信用です。</p><p><strong>みっつめ、自分も背負えると思えるから</strong></p><p>そして、これがいちばん大事です。</p><p>レペゼンというと、「特別な出自を持つ人だけのもの」だと思われがちです。荒れた団地で育ったとか、劇的な物語があるとか。</p><p>でも、違うんです。</p><p>レペゼンの本質は、特別な出自を持つことではありません。<strong>すでに持っているものを、あらためて言葉にして「引き受ける」こと</strong>です。</p><p>じつは、これはわたし自身の話でもあります。会社員のころ、わたしがレペゼンしていたのは、勤め先の名前でした。大きな会社の名刺を出せば、相手は最初から信用してくれます。でも、その看板を外したとき、気づいてしまったんです。自分が何を背負っているのか、自分でも答えられませんでした。足元がすっと消えるような、あの心もとなさは、いまでも忘れられません。</p><p>多くの人が「自分には、背負うものなんてない」と言います。でも、たぶん、違います。育った町、続けてきた仕事、誰にも言わなかったコンプレックス。それは全部、すでに背負っているのに、言葉にしていないから見えていないだけなんです。</p><p>レペゼンは、ゼロから作る作業ではありません。すでにあるものに、すこしの勇気で「これが、わたしです」と名前をつける作業です。AIがどれだけ賢くなっても、あなたの出自だけは、AIには持てません。それは、あなたにしか背負えない、たったひとつのものなんです。</p><p><strong>何を背負っていくのか</strong></p><p>ラッパーがステージで「レペゼン◯◯」と叫ぶ。あれは自己紹介ではなく、「わたしは、これを背負って、ここに立っています」という宣誓でした。</p><p>ポジショニングは市場が決めるので、市場が変われば組み直し。レペゼンは自分が決めるので、一度引き受ければ、あとは時間が深くしてくれます。</p><p>ポジショニングが要らない、という話ではありません。でも、順番があります。先に固めるべきなのは、レペゼンのほうです。多くの人は、その土台を空っぽにしたまま、ポジショニングという上の層ばかりを気にして走っています。それが、感じている苦しさの正体なんじゃないか、という気がするんですよね。</p><p>ポジショニングより、レペゼンを先に。そういう時代に、もう入っているんだと思います。</p><p>だから、最後にひとつだけ、問いを置いていきます。</p><p>あなたは、何を背負っていますか。</p><p>すぐに答えが出なくても、大丈夫です。でも、その問いを一度でも自分に向けた人は、たぶんもう、ちょっとだけ強くなっています。</p><p>それでは。</p><p><p>このsubstackでは「エンタメビジネス実況中継」と題して、エンタメやポップカルチャーについてビジネスとプロデューサー視点で発信しております。すこしでもこういった話題に興味があれば、ぜひ無料購読をよろしくお願いします。</p></p><p></p><p></p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a href="https://asahikeke.substack.com/subscribe?utm_medium=podcast&#38;utm_campaign=CTA_4">asahikeke.substack.com/subscribe</a>]]></description><link>https://asahikeke.substack.com/p/b99</link><guid isPermaLink="false">substack:post:198916629</guid><dc:creator><![CDATA[朝日けけ。]]></dc:creator><pubDate>Sat, 23 May 2026 04:30:59 GMT</pubDate><enclosure url="https://api.substack.com/feed/podcast/198916629/14d16eee00e8d26593c489b1340b940d.mp3" length="18307492" type="audio/mpeg"/><itunes:author>朝日けけ。</itunes:author><itunes:explicit>No</itunes:explicit><itunes:duration>1144</itunes:duration><itunes:image href="https://substackcdn.com/feed/podcast/8886174/post/198916629/e1f8478bd0f8d47d2f617d9a32be69ec.jpg"/></item><item><title><![CDATA[なぜMeow Wolfは「既存IPゼロ」で年商272億円を稼げるのか エンタメビジネス実況中継 Ep.4]]></title><description><![CDATA[<p>「既存IPゼロで、年商272億円。」</p><p><br/></p><p>ディズニーランドはミッキー、USJはハリー・ポッター、Netflix Houseはストレンジャー・シングス。体験型施設は「すでにファンがいるIP」で集客するのが王道のはずです。ところが、そのセオリーを完全に無視して年商272億円（2025年度・1億8,130万ドル）を稼ぐ会社がアメリカにあります。Meow Wolf（ミャウ・ウルフ）。全米5都市、累計来場者1,300万人、TIME誌「最も影響力のある旅行・観光企業10社（2026）」選出の異常値です。</p><p><br/></p><p>今回はエンタメプロデューサーの視点から、Meow Wolfがなぜ既存IP抜きで成立するのかを構造から分解します。広告代理店CD時代、UGCキャンペーンを設計しても「キャンペーン勢」しか集まらず拡散しない壁に何度もぶつかってきました。Meow Wolfの設計は、その壁をきれいに越えています。</p><p><br/></p><p>答えを先に言うと、彼らは「体験そのものをIPに変える設計」を発明したんですよね。来場者が冷蔵庫のドアを開け、洗濯機に潜り込み、自分で物語を組み立てる。その「主人公化体験」が商品になっている。だから既存IPは要らない。むしろ入れた瞬間に来場者は「観る側」に降格してしまうから、使わない方がいい——というより、使ったら成立しない設計なんです。</p><p><br/></p><p>今回のエピソードでは、Meow Wolfの起源・体験設計・3層の収益構造・Nianticとの AR 提携、さらに2年で閉館したイマーシブ・フォート東京（累積赤字55億円）の3つの誤算まで踏み込んで整理しました。「日本でMeow Wolf的な施設は成立するのか？」を最後に考えます。</p><p><br/></p><p>▼話したこと</p><p>・Meow Wolfが既存IPを使わないたった一つの理由——「来場者を主人公化する設計」と既存IPの致命的相性</p><p>・美術館でもテーマパークでもない第三のカテゴリ：冷蔵庫を開けると別空間に繋がる「触れるアート」の正体</p><p>・年商272億円を支える3層の収益構造——チケット・UGC（SNS投稿が28%のチケット販売を駆動）・アーティスト還元12-15%</p><p>・ジョージ・R・R・マーティンの270万ドル投資と、廃ボウリング場から始まったアーティスト集団の8年間</p><p>・Niantic Spatialとの AR 提携が示す次のフェーズ：リアル施設⇄ARアプリの双方向ループ設計</p><p>・イマーシブ・フォート東京がわずか2年・累積赤字55億円で閉館した「3つの誤算」を森岡毅氏のコメントから解剖</p><p>・チームラボ420万人とMeow Wolfは何が違うのか——「アート×デジタル」と「物語×物理空間」の軸の違い</p><p><br/></p><p>▼note記事</p><p>なぜMeow Wolfは「既存IPゼロ」で年商272億円を稼げるのか</p><p><a href="https://note.com/keke_ent/n/nae16e1a98b2a" class="linkified" target="_blank">https://note.com/keke_ent/n/nae16e1a98b2a</a></p><p><br/></p><p>▼朝日けけ。SNS</p><p>note：<a href="https://note.com/keke_ent" class="linkified" target="_blank">https://note.com/keke_ent</a></p><p>X：<a href="https://x.com/keke_ent" class="linkified" target="_blank">https://x.com/keke_ent</a></p><p>substack：<a href="https://substack.com/@asahikeke" class="linkified" target="_blank">https://substack.com/@asahikeke</a></p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a 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ハイウェイの堕天使』を観終えて席を立つとき、ふと違和感が湧きました。別に大ファンってわけじゃない。それなのに4月になったら劇場のチケットを買って、150分のあいだ笑ったりハラハラしたりしている。映画を観たんじゃない、装置に連れて行かれていた——そう気づいた途端、コナン映画の構造が一気に見えてきました。</p><p><br/></p><p>公開3日間で35億円、シリーズ歴代No.1スタート。4年連続100億超えという邦画史上前例のない数字を、コナンだけが出し続けています。AKB総選挙が「順番の不確定さ」でファンの怒りを生んだのに対し、コナンは「順番の確約」でファンの期待に変えた。寅さん的ローテ型とMCU的強連結型のいいとこ取りで、観に行かないファンの来年を予約してしまう設計です。</p><p><br/></p><p>今回は、寅さん的「ローテ型」とMCU的「強連結型」、そしてAKB的「不確定型」を比較しながら、コナン映画が30年かけて完成させた装置の構造を、ファン心理とIPビジネスの交差点から解剖しました。</p><p><br/></p><p>▼note記事</p><p>コナン映画の4年連続100億超えの設計を読み解く</p><p>&lt;<a href="https://note.com/keke_ent/n/n1c145523ae29&gt" class="linkified" target="_blank">https://note.com/keke_ent/n/n1c145523ae29&gt</a>;</p><p><br/></p><p>▼朝日けけ。SNS</p><p>note：&lt;<a href="https://note.com/keke_ent&gt" class="linkified" target="_blank">https://note.com/keke_ent&gt</a>;</p><p>X：&lt;<a href="https://x.com/keke_ent&gt" class="linkified" target="_blank">https://x.com/keke_ent&gt</a>;</p><p>substack：&lt;<a href="https://substack.com/@asahikeke&gt" class="linkified" target="_blank">https://substack.com/@asahikeke&gt</a>;</p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a href="https://asahikeke.substack.com/subscribe?utm_medium=podcast&#38;utm_campaign=CTA_4">asahikeke.substack.com/subscribe</a>]]></description><link>https://asahikeke.substack.com/p/4100-ep3-85e</link><guid isPermaLink="false">be6a2c37-5566-4e97-a581-580970d74fcd</guid><dc:creator><![CDATA[朝日けけ。]]></dc:creator><pubDate>Sun, 10 May 2026 02:33:30 GMT</pubDate><enclosure url="https://api.substack.com/feed/podcast/197078216/75a81eeceb5553bc4d7656526b3c042f.mp3" length="15087952" type="audio/mpeg"/><itunes:author>朝日けけ。</itunes:author><itunes:explicit>No</itunes:explicit><itunes:duration>943</itunes:duration><itunes:image href="https://substackcdn.com/feed/podcast/8886174/post/197078216/aa0dd2a0d969886264c9e7c5928c133d.jpg"/></item><item><title><![CDATA[世界観って結局なんだ？ エンタメビジネス実況中継 Ep. 2]]></title><description><![CDATA[<p>「世界観をもう少し詰めたいですね」</p><p><br/></p><p>打ち合わせで、何度も飛び交う言葉です。でも「世界観とはこういうことで、具体的にはこうやって設計するんですよ」と教えてくれる人は、ほとんどいない。</p><p><br/></p><p>プロデューサーとしてゲーム・漫画・アニメの仕事を中心に15年、たくさんの案件に関わってきましたが、ずっと違和感を抱いていたのが、この「世界観」という言葉でして。</p><p><br/></p><p>人によって定義はバラバラ。なのに会議では平気で飛び交う。「世界観に合わせて」「世界観として弱い」「世界観が大事」。これを聞いたクリエイターやスタッフは、それぞれ違うイメージを頭の中で描く。プロジェクトはそこから静かにズレていく。</p><p><br/></p><p>今回は「世界観って結局なんなのか」を、わたしなりに言語化してみました。</p><p><br/></p><p>▼話したこと</p><p>・「世界観」という言葉が抱える3つの誤用——雰囲気・設定資料・ブランド</p><p>・ゲームの現場で見た「世界観のズレ」が起きる構造</p><p>・漫画の現場では、なぜ世界観の崩れ方が違うのか</p><p>・わたしの定義：「全員の頭の中で、同じ絵が見えるための共通の決まりごと」</p><p>・世界観を構成する5つの層——物理・経済・倫理・言語・美学</p><p>・世界観を作るための3つの問い——「何が不可能か」「誰が偉いか」「主人公の何が普通じゃないか」</p><p>・できる現場とできない現場の違い——ガンダムとけものフレンズの分かれ目</p><p><br/></p><p>▼note記事</p><p>『世界観』が10年わからなかった私が、たどり着いた結論</p><p>[noteのURL]</p><p><br/></p><p>▼朝日けけ。SNS</p><p>note：<a href="https://note.com/keke_ent" class="linkified" target="_blank">https://note.com/keke_ent</a></p><p>X：<a href="https://x.com/keke_ent" class="linkified" target="_blank">https://x.com/keke_ent</a></p><p>substack：<a href="https://substack.com/@asahikeke" class="linkified" target="_blank">https://substack.com/@asahikeke</a></p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a href="https://asahikeke.substack.com/subscribe?utm_medium=podcast&#38;utm_campaign=CTA_4">asahikeke.substack.com/subscribe</a>]]></description><link>https://asahikeke.substack.com/p/ep-2-ccd</link><guid isPermaLink="false">438005bf-e1d6-4337-8ec4-4b6646bc9899</guid><dc:creator><![CDATA[朝日けけ。]]></dc:creator><pubDate>Sun, 10 May 2026 02:00:00 GMT</pubDate><enclosure url="https://api.substack.com/feed/podcast/197078217/403543e423f536411d1ad1df3d220eba.mp3" length="15540602" type="audio/mpeg"/><itunes:author>朝日けけ。</itunes:author><itunes:explicit>No</itunes:explicit><itunes:duration>971</itunes:duration><itunes:image href="https://substackcdn.com/feed/podcast/8886174/post/197078217/8c668a01fce98f1054a30c4cfe2297fd.jpg"/></item><item><title><![CDATA[AIを使わない産業が、いちばん伸びているという逆説]]></title><description><![CDATA[<p>生成AIをいちばん使っていない産業が、いちばん伸びている。</p><p><br/></p><p>韓国コンテンツ振興院（KOCCA）が4月末に発表した2025年通年の報告書を読んでいて、奇妙な事実に気づきました。音楽産業の輸出成長率が32.4%。コンテンツ産業全体の5.9%を6倍近く引き離して、ぶっちぎりで伸びている。</p><p><br/></p><p>ところが、この音楽産業の生成AI導入率は15.2%。全ジャンルで最下位です。ゲームの70%、ウェブトゥーンの51.6%と比べると、桁が違う低さ。なぜAIをいちばん使わない産業が、いちばん伸びているのか。今回はこの逆説を、数字・産業比較・産業の脆さの3層で解いていきます。</p><p><br/></p><p>▼今回話したこと</p><p>・KOCCA報告書が示す「音楽輸出32.4%増」の異常値</p><p>・K-POP海外売上の内訳——ライブ47.5%、CD31.4%、　ストリーミングたった21%</p><p>・なぜフィジカルがデジタルを上回るのか・「AIに任せたら意味がなくなること」とは何か</p><p>・日本のアニメ業界がK-POPから学ぶべき　「稼ぐ仕組み」の設計思想</p><p>・「人間がそこにいる」というビジネスモデルの脆さ</p><p><br/></p><p>▼関連note記事</p><p>AIを使わない産業が、いちばん伸びているという逆説——KOCCA報告書を読む<a href="https://note.com/keke_ent/n/nf06bc535e4f8" class="linkified" target="_blank">https://note.com/keke_ent/n/nf06bc535e4f8</a></p><p><br/></p><p>▼ポッドキャスト説明</p><p>エンタメ業界で15年、漫画・アニメ・ゲーム・の新規事業の立ち上げやプロデュースを担当してきた朝日けけ。が、いまそこで起きているエンタメビジネスの動きを毎回1つピックアップ。分析でも解説でもない、「実況中継」です。</p><p>note：<a href="https://note.com/keke_ent" class="linkified" target="_blank">https://note.com/keke_ent</a></p><p>X：<a href="https://x.com/keke_ent" class="linkified" target="_blank">https://x.com/keke_ent</a></p><p>substack：<a href="https://substack.com/@asahikeke" class="linkified" target="_blank">https://substack.com/@asahikeke</a></p> <br/><br/>Get full access to エンタメビジネス実況中継 at <a href="https://asahikeke.substack.com/subscribe?utm_medium=podcast&#38;utm_campaign=CTA_4">asahikeke.substack.com/subscribe</a>]]></description><link>https://asahikeke.substack.com/p/ai-e41</link><guid isPermaLink="false">4fce3069-9954-4427-8c61-1654a7cf3d47</guid><dc:creator><![CDATA[朝日けけ。]]></dc:creator><pubDate>Sat, 09 May 2026 05:09:59 GMT</pubDate><enclosure url="https://api.substack.com/feed/podcast/197071570/9656243a5573d44c0be10d791afb7c99.mp3" length="19618212" type="audio/mpeg"/><itunes:author>朝日けけ。</itunes:author><itunes:explicit>No</itunes:explicit><itunes:duration>1226</itunes:duration><itunes:image href="https://substackcdn.com/feed/podcast/8886174/post/197071570/f145f249ef7469b40609e73fc8891cca.jpg"/></item></channel></rss>